【憲法トリビア⑲】ニートは逮捕されるの?!
ニートは逮捕されるの?!
憲法27条
1.すべての国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。
日本国憲法の「国民の三大義務」である、「教育を受けさせる義務」「勤労の義務」「納税の義務」憲法に記載された、この義務を怠った場合、違憲として逮捕されてしまうの?
と言う質問が、ネット上で話題になっています。
この一見して誰も疑問に思わない三大義務ですが、実は、他の国の憲法と比較すると異例の事なのです。他国の憲法には「教育・納税」については記載されています。問題はこの「勤労」に対する部分です。
日本の様に自由主義の体制では、納税の義務さえ規定されればよく、どのように収入を得るのかは、自由でなければならないからです。
そして、さらには、憲法99条。
「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」
「国民」の文字は載っていませんね。
諸説では、この憲法自体に、国民の義務が記載されている事がおかしいとされています。憲法は国家権力に縛りをかける為の法ですから、本質的には国民が守る法ではないので、掲題の「ニートは逮捕されるの?!」は
「NO」と言う事になります。
ちなみに他国ではこの「納税の義務」の代わりに「国防の義務」が記載されています。
これがないのも、他国に比べて日本国憲法が異例である点です。