【憲法トリビア⑧】国家元首がいない国、日本?!
国家元首がいない国、日本?!
そもそも『国家元首』とは、辞書で調べると「国際法上、外部に向かって国家を代表する資格をもつ国家機関」と記されています。
会社の代表は『代表取締役』、国の代表が『国家元首』となるわけです。
アメリカでは現在オバマ大統領、一方イギリスではエリザベス二世と、それぞれ明確になっておりますが、実は日本にはこの『国家元首』に関する記載が、現行憲法には明確に記載されていないのです。
日本ではこの『国家元首』を国の象徴とされている『天皇』だと言う学者や、条約の締結など、外交の処理を担うのが内閣総理大臣なので『首相』が元首ではないか?とする学者がおり、極めて曖昧な位置づけになっています。
しかし、大日本帝国憲法では第4条で天皇を元首と明確に定めていました。
確かに日本国憲法(第73条2号・3号)によれば、実務的な外交権は内閣に属します。しかし、国際社会において、内閣といったような合議機関を元首とする国は例がありません。
しかも、日本国憲法は第6条で、天皇が首相を任命することを定めているため、天皇は首相よりも地位が上であることは明確です。もし首相を元首とするならば、元首が天皇から任命されることは矛盾します。
元首が明確ではないと言う事は、会社の社長が決まっていないのと同じですよね。
さて、皆さんはどうお考えになりますか?